私のめまい体験記・その1★良性発作性頭位めまい症★福岡市西区早良区の整体院 ハンズオンセラピージョウ
突然のめまい
それは、ある日突然にやって来ました。
朝、目が覚めてベッドから起き上がったら、グラグラ~ッと景色が揺れました。
「何だ?これ、めまいじゃん!?」
とてもじゃなけれど、何かにつかまっていないとその場に立っていることもできません。
その後、昼になり、夕方になってもめまいは収まりません。
夜になっても収まらず、頭を動かすとグラ~ッと景色が揺れます。仰向けで寝ていると天井がグルグルと回りだす始末。それに、乗り物酔いのような吐き気がひどい。
めまい自体は数十秒で収まり何分も続くというわけではありませんが、とにかく、気持ち悪い。
数日経っても収まる気配がなく、近くの耳鼻科に行って検査を受けてみたところ、仰向けになって頭を右側に傾けた時にグラ~ッと来て、その時の目の動きを録画したモニターで見てみたら、目が左右に激しく動いていました。
聴力検査はまったく問題なし。
良性発作性頭位めまい
「良性発作性頭位めまいだね」と、お医者さんから言われました。
いわゆるメニエール病ではないようです。
三半規管
耳の奥には三半規管という身体のバランス状態を感じ取る器官があります。
耳の役割は音を聞くことだけではなく、身体のバランスを感じ取り、調整する役割もあるのです。
三半規管は、前半器官、後半器官、水平半規管という三つのリングの様な形をした器官があります。
半規管が三つあるから三半規管と言うんですね。
三半規管の中は常にリンパ液で満たされていて、頭が動くと三半規管の中のリンパ液も動きます。
すると、三半規管の中にある感覚毛がセンサーとして、そのリンパ液の動きを察知して身体の位置がどのようになっているのかというバランス状態を脳に伝えます。
それで我々は、立っている時にバランスをとることができるんですね。
めまいと言えば、メニエール病という疾患があることをご存知の方も多いかと思います。
メニエール病
メニエール病とは、三半規管の中のリンパ液が過剰になって水腫ができてしまい、感覚毛を刺激してめまいが起きてしまう症状のことです。
この場合のめまいは数十秒で収まることはなく、何分も何時間も続く場合があるとのこと。さらに、難聴などの聴力障害を伴います。
そのため、難病のひとつと言われており、薬物による治療が主になりますが、最近は水分摂取、反対に水分摂取を制限することによって、リンパ液の状態を調整して改善を試みる療法もあるとのことです。
良性発作性頭位めまい症とは、内耳の中にある前庭にある耳石がはがれて三半規管の中に入り込んでしまい、めまいを引き起こすと言われています。
前庭の中にある耳石は感覚毛に乗っかっていて、その耳石の動きを感覚毛が感じ取り、加速感などを脳に伝えるのですが、外部からの衝撃や何らかの原因で耳石がはがれて三半規管に入り込んでしまうことがあります。
すると、頭が動くとリンパ液の動きと共に耳石も動き、センサーである感覚毛を過剰に刺激して、脳に誤った情報を伝えます。
すると、脳がパニックを起こしてめまいが起こるのです。
先程のめまいの検査で、頭の位置を変えることでめまいが起こると同時に眼球が左右に激しく動いている状態は眼震と言って、脳がパニックを起こしている状態らしいです。
ですので、同じめまいと言ってもその原因はいくつかあるということで、良性発作性頭位めまい症とメニエール病は違いますし、中には脳梗塞によるめまいもあるので、この場合は手足のしびれ、ろれつが回らなくなったりと云った症状を伴うので、すぐに病院に行かなくてはなりません。
良性発作性頭位めまい症は、頭の位置を動かすことでめまいが起こり、数十秒くらいで収まるのが特徴です。
耳石が三半規管に入り込んで感覚毛を刺激しているのが症状の原因なので、耳石を取り除くことができれば症状は収まります。
お医者さんは「耳石を取り除く理学療法があるんだけど、これをやると症状がきつくなっちゃう人がいるんだよね」「自宅で簡単にできる方法があるからやってみて下さい」と簡易的な療法を教わり、「今日はバイクで来られてるみたいだし、この後、すぐに仕事も入っているみたいだからお薬を出して様子を見ましょう」とのことで、耳石を取り除く理学療法を受けることはできませんでした。
以前から、めまいの治療法で頭の位置を動かすことで、三半規管から耳石を追い出してしまうという療法があることは知っていました。
しかし、それは角度や位置が難しく、その様な技術を持つ医師でしかできないと考えていました。
さて、病院から帰って、控えていた仕事は何とかこなしたものの、相変わらず、めまいと気分の悪さは続いており、「こりゃ、何とかせんといかん」と、ネットでめまいのことを調べてみたら、耳石を動かす療法が紹介されていました。
お医者さんから教わった方法も紹介されていましたが、もっと本格的な方法もありました。
「自分でやってみよう」
めまいと乗り物酔いのような気分の悪さが続く中、施術家としての好奇心が頭をもたげたのでした。