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院長ブログ

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スポーツマンは知っておきたい!腸腰筋とは?整体師が仕組みを解説!

腸腰筋

大腰筋と腸骨筋を合わせて腸腰筋と呼びます。
立っている時に姿勢を支えるために、また、運動する際にも重要な役割があります。
腸腰筋の筋力が低下すると骨盤が後側に傾き、姿勢がくずれやすくなります。同様に腸腰筋が萎縮して硬くなっても姿勢がくずれやすくなり、腰痛の原因となります。
背骨を根元から支える、姿勢の要となる筋肉と言えます。

また、運動する際に大腿骨を体幹に対して引き寄せる働きがあり、特に走る際、歩く際に重要な役割を担います。

 

ハムストリングス

運動時は太腿の後ろ側の筋肉であるハムストリングスが収縮して走ったり、ジャンプしたりといった運動が可能になります。
その際、ハムストリングスは伸張反射という機能を発揮します。
筋肉は伸ばすと反射的に縮もうとする作用があり、その作用を利用して筋肉をバネのように使いこなす機能です。
特に短距離走やジャンプ系の運動では、強制的にハムストリングスを伸長させ、そのことによって起こる強い収縮作用を利用してダイナミックな運動を行ないます。
そのため、運動時にはハムストリングスをいかに効果的に使いこなせるかが上達のカギとなります。

さて、ハムストリングスに対して身体の前側に位置する腸腰筋は太腿を身体に対して引き寄せる役割があります。
走る時、足が後ろ側に移動した際に腸腰筋が、一旦、伸ばされ、反射的に縮もうとする働きを利用して、足を引き付けます。なので、腸腰筋もあらゆる運動の場面で伸張反射を利用しています。

そのため、スポーツや運動におけるあらゆる動作では、この下半身の伸張反射をいかに有効に利用するかが要求されます。

また、ハムストリングスが強く収縮すると、骨盤が後ろ側に引っ張られるので、腰椎や骨盤がぐらつかないように、腸腰筋を使って腰椎や骨盤を前方向に引っ張るようにして安定させる必要があります。
つまり、腸腰筋の役割は運動時に身体をダイナミックに動かすだけでなく、背骨や骨盤を安定させる役割があり、そのことによって、より高い運動パフォーマンスの動作獲得に貢献するものと考えられます。

運動そのものが、静から動への移行、動から静への移行の繰り返しであると仮定すると、静止時の姿勢、つまり、運動開始時の状態がその直後の運動における成果を左右するとも言えます。
走る際にも「よーい、どん!」における「よーい」の状態が、身体の中では無意識に均整のとれた状態とそうでない状態とでは、その直後の動作に少なからず影響があることが想定されます。

また、動作が開始された後の状態も、身体の中で不自然な緊張、つまり筋肉の萎縮や拘縮による骨格の引っ張りあいが少ない方が運動そのもののパフォーマンスを引き上げるために有効であることは容易に想像できます。

 

身体の均整

したがって、より均整のとれた身体の状態が理想的であることはいうまでもありません。
しかし、人間の身体は左右対称のように見えても実際にはそうではありません。その理由は身体の中にある内臓が左右対称ではないからです。肺は右が三葉、左が二葉であり、心臓は中心の少し左側にあります。肋骨の下ぐらいでは右に肝臓があり、左に胃があります。お腹の中には腸がぐるぐるの状態で収納されています。
特に重さのある肝臓が右側にあるので、それが、重心の微妙な位置関係にも作用すると言われます。
陸上のトラック競技で走る方向が反時計回りであるのも、右側にある肝臓の遠心力を利用するためである言われています。
そのように内蔵の重さに左右差があるので、完全に均整のとれた状態はあり得ないとも言えるのですが、しかし、筋肉状態はより均整のとれている方が運動時には有利と言えます。
より均整のとれた状態である方が余分なエネルギーの消耗を回避して、運動効率を高めることが可能となります。

そのような観点から、脊柱、つまり背骨を根元からさえる役割のある腸腰筋は、できるだけ緊張が少なくてバランスのとれた状態であることが望ましいと言えます。
左右どちらかの腸腰筋に著しい緊張、筋拘縮があるとすれば、静止時の状態からすでに均整、つまりバランスが不自然な状態となっているわけで、それを補おうとする余分な筋肉の緊張が起きている可能性もあり、その後の運動にも少なからず影響がありそうです。

また、動作開始後も、腸腰筋の拘縮がある場合、伸張反射作用に影響があるものと考えられます。
筋肉そのものがしなやかであってスムーズに伸び縮みする状態であるのに比べると、筋拘縮があるとストレッチ反射の機能が充分に発揮できなくなる可能性もあります。
静止時の腸腰筋の状態は、より緊張や拘縮の少ない状態である方がより効率的に強い伸張反射作用を得ることができ、運動時には有利になると考えられます。

脊柱を支える要となる腸腰筋は運動時に重要であり、そのケアや管理が運動パフォーマンスに影響するだけでなく、怪我や故障を回避することにもつながります。
大腰筋、腸骨筋の拘縮が少ないほど、周辺の筋肉にも負担をかけないで済み、大腰筋や腸骨筋そのもののトラブルだけでなく、あらゆる部位の筋肉の負担軽減にもつながると考えられるからです。

当院の大腰筋リリース、腸骨筋リリースは、スポーツや運動に取り組むアスリートの方々のパフォーマンス向上、怪我や故障のない身体づくりに貢献できるものと考え、今後もその成果を検証して参りたいと思います。

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