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院長ブログ

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「有酸素」動脈に効く

読売新聞、運動と健康に関する特集、最後の記事です。
1月24日「有酸素 動脈に効く」。運動によって、血管は柔らかくなるとのことです。

 

―「有酸素」動脈に効く―

「「人は血管とともに老いる」。米国の医学界発展に貢献したウィリアム・オスラー博士(1849~1919年)の言葉だ。医学界では長く定説とされてきたが、近年、ランニングや水泳などの有酸素運動によって、血管は若返るとの研究報告が相次いでいる。」

「筑波大でスポーツ医学を研究する前田清司教授は、学内で陸上競技部に所属する中長距離走選手と、運動習慣のない一般学生とで、動脈の硬さを比較した。結果は、陸上選手の動脈の方が柔らかかった。
さらに、一般学生に運動してもらい、血管の硬さに変化が生じるかを調べた。学生10人が、1日1時間の自転車こぎを2か月続けたところ、運動開始前より動脈が柔らかくなった。中高生に試しても、同様の結果が出た。
こうした研究を20年近く続けている前田教授は「血管は運動によって若返らせることができる」と語る。
ただ、運動をやめると1か月で、血管は元の硬さに戻ってしまうという。」

「運動をすると血液の巡りが良くなり、血管の内側を覆う内皮細胞が血流でこすられる。
その刺激で、血管を柔らかくする一酸化窒素などが放出される。運動をして血管が柔らかくなるメカニズムは、このように考えられるている。」とあります。

 

血管が硬くなる動脈硬化が原因で起きる主な病気は、脳では脳卒中、心臓では心筋梗塞、狭心症、胸部、腹部では大動脈瘤、大動脈解離、腎臓では腎硬化症などが挙げられます。
どれも私たちの命にかかわる重大疾患です。このような疾患に対して、通常は薬による治療が行なわれますが、運動によっても同様かそれ以上の効果があるとのことです。

ウォーキングやジョギングを生活の一部に取り入れてみたところ、体重はそれほど変わらなかったが、160だった上の血圧が140に下がったという話も書かれていました。
ビジネスマンであれば、一駅分を歩いてみたり、マイカーの利用を控えて徒歩や自転車で通勤することで、大きな病気にかからずに済むかも知れませんね。

 

4回にわたって特集されていた記事では、運動は脳にとっても良好な働きがあり、現代人がかかえる運動不足による健康問題、それは運動によって解決することができる、との内容でした。

日本では明治維新以降、わずか150年ほどの急速な機械文明の発達によって、体を動かさなくても移動できる、身の回りのことが何でもできるという時代がやって来て、私たちはそんな社会の中にいます。

便利な世の中でありながら、私たちは動物としては不自然な環境の中で生きているのかも知れません。それ故のひずみが健康問題として現れているのかも知れません。
しかし、それを乗り越える叡智があるのも事実であり、それが「体を動かそう!運動しよう!!」という実にシンプルな答えなのだと思います。

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