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院長ブログ

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大腰筋の施術

当院では大腰筋の施術を重要視していることはこれまでに述べたとおりです。
以前に大腰筋を上中下と分割して触診することで施術の精度が上がったことを書き込みました。

 

大腰筋側面からの触診

その後、さらに大腰筋の横方向の広がりを触診することでより漏れのない施術を実践しております。

大腰筋はみぞおちあたりの起始(始まりの部分)から大腿骨内側の小転子の停止(終わりの部分)まで下に広がるようなかたちをしています。

腰椎の側面にある大腰筋をねらってお腹の正面から指先を押し込んで、その弾力や抵抗感などで拘縮の度合いを触診しますが、さらに側面から指を押し込んでみることで横方向の筋拘縮の度合いを触診することによって大腰筋の状態をより正確にイメージすることが出来るようになりました。

大腰筋は結構曲者で、お腹の奥に明らかに拘縮がある、硬さがあるという状態が施術によって筋肉が弛緩した状態になると問題が解決したと考えがちですが、実際には筋肉中に拘縮の成分が残っていることが多々ある様です。
大腰筋全体の筋拘縮が大まかに緩和したとしても、所々に微小な拘縮が発見されることがあります。

 

見落としがちな筋拘縮

私自身、自分の大腰筋を施術して腰痛から解放されたことは以前に書き込んだとおりですが、その後、ランニングに出かける際、走りはじめの10メートルくらいの時に左の股関節に軽い痛みが生じていました。
その後、すぐに走り続けているとすぐに解消して問題なくなるのでたいして気にしていなかったのですが、自身で触診してみたところ、左の大腰筋のやや下あたりに微小な張りが感じられ、押すと刺すような圧痛がありました。
触診ではわかりづらい微細な拘縮があると感じられました。
そのままリリースしてみたらその圧痛は無くなったのですが、触診上は本当に微細な拘縮で見落としてしまいがちなものでした。
腰痛は治っていたし、大腰筋の拘縮も大体は解消されていたと思っていたのですが、実際は微細な筋拘縮が筋肉中に残っていたということです。
温泉に浸かっている時に自身で行なった施術なのですが、その後、ランニングの際の股関節の痛みは無くなりました。

 

隠れ拘縮

自身のこの経験から、大腰筋は注意深く触診しないと、その拘縮を見落としてしまいかねないことに気付かされ、より触診に注意を払うようになりました。
そのようにして、これまで見えていなかった大腰筋の拘縮をとらえることが出来るようになりました。

病院では手術を勧められるほどの重度の側弯症でみえられていた女性の患者さんも、このような大腰筋の隠れ拘縮があって、その部位を施術したら側弯が大きく軽減しました。

同様に腰痛の患者さんで大腰筋には問題ないと思われそうなところを、しつこく触診してみたらやはり隠れ拘縮が見つかり、その箇所の施術によって症状が解消しました。

このように大腰筋は深く診ようとすると触診そのものにそれなりの技量が要求されますが、そのことによって対応できる症状の幅が大きく広がるものと考えられます。

大腰筋は体幹を支える、動かすと云った役割を担う重要な基幹部分ともいえるパーツであり、欠かすことのできない施術拠点と言えます。

当院では、これからもより的確な触診に基づいてより効果的な大腰筋の施術を行なってまいります。

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