2本足動物 ★姿勢★ 福岡市西区早良区の整体院 ハンズオンセラピージョウ
前回はお身体の前側の施術が大切であることを述べました。
よくよく考えてみたら、人間の体というのは背骨の前側に色々なものが付いています。
顔も前、内臓も前・・・。
身体を動かすのも前側を動かすことは自在ですが、後ろ側に手足を持っていって動かすことは何ともやりにくいものです。
人体は前側に色々なものが付いている・・・・。
これは何ででしょうか?
四本足動物として
もともと、人間の祖先をたどっていくと、原始人やお猿さんの時代のもっと以前は四足歩行の動物ということになります。
わんちゃんや猫ちゃん、熊さんですね。
彼らはたまに二本足で立ち上がることはあっても、ほとんど四本足で行動します。
四足歩行ですね。
動物の場合、背骨が地面と水平で、顔は前にあって、内臓は背骨の下側にぶら下がっているというか、収まっているような状態です。
そして、四本足で動き回る時は、前足と後ろ足で体重を支え、意外に思われるかもしれませんが、背中側の筋肉を使って行動しています。
おうちで犬や猫を飼っている人は確かめていただいたらわかると思いますが、わんちゃんやネコちゃんの体の前側はほとんど筋肉がありません。
マッチョな人であれば、隆々とした筋肉が胸につき、腹筋は六つに割れて・・・、のところがわんちゃん、ネコちゃんのからだの前ははなんとも貧弱なものです。
これは4足歩行の際、その身体を支えてくれているのは背中側の筋肉であるということです。
さて、その様な4足歩行動物が進化したのがわれわれ人間です。
身体の下にあるものが前に
背骨の下側に収まっていた内蔵などの色々な組織は、直立二足歩行を行なうことで身体の前に位置するようになりました。
背中側の筋肉は背骨を垂直に支える役割を担うことになって、身体の前側の筋肉もその加勢をすることになります。
しかし、身体の前に色々なものが付いているので、自然と身体は前に傾きやすくなって、身体の前側の筋肉たちは意識してトレーニングしてあげないとたちまち衰えてしまいます。
衰えるいうのは、筋肉が退化して硬くなることで、専門的には退勢萎縮と呼ばれます。
その様にして硬くなってしまったお体前側の筋肉、腰であれば大腰筋、胸であれば大胸筋、お腹であれば横隔膜、首であれば斜角筋といった筋肉たちは背骨や肋骨を微妙ながら前側に引っ張り始め、それに対抗して背中側の筋肉たちは引っ張り返すことで姿勢を維持しようとします。
その状態が慢性化してくると、身体の奥の前側も後ろ側もガチガチ・・・、肩こり、腰痛、首の痛みが、背中の痛みが現れてきて、こりゃえらいこっちゃ、となるわけです。
見た目にも姿勢が前に傾いてしまい、背中が丸くなったりしてしまいます。
人間も動物ですので、適度な運動でお身体前側、後ろ側の筋肉を良好な状態に保つことは必要ですし、後ろ側、つまり背中側の筋肉の負担を軽くしてあげるためには、お身体前側の奥の筋肉のケア、管理が大切だということになります。
つまり、姿勢の維持管理はお身体の前側をしっかり意識してケアしてあげることが必要なわけです。
前側の筋肉がほぐれたら、後ろ側、背中側の筋肉は必要以上に頑張らなくてもよくなって、姿勢も自然とよくなって身体は大変楽になります。
ハンズオンセラピーではその特異な手技によって、お身体前側、それも深部の施術を可能としています。
中でも特に重要な筋肉、お腹の奥にある大腰筋について次回は考えてみたいと思います。