横隔膜!~その2~ ★ メンタル ★ 福岡市西区早良区の整体院 ハンズオンセラピージョウ
横隔膜とメンタル
前回は横隔膜が姿勢を支える骨格筋に与える影響は大きいですよ、というお話をしました。
今回は呼吸に直接かかわりのある横隔膜のもうひとつの影響ついて考えてみたいと思います。
その影響とは精神面、つまりメンタルに関してです。
よくスポーツの場面などで、ここ一番に強い選手もいれば、その反対にここぞというときに力を発揮できない選手もいます。
呼吸とメンタル
その本人の心構えや考え方にもよるのでしょうが、この場合、呼吸の在り方が左右すると言われます。
人間、落ち着いている時の呼吸はゆっくりですが、緊張したりあせったりしていると、いつの間にか浅い呼吸になっているものです。
試合前や大勢の人たちの前でスピーチをしたりと言った大事な場面の直前で、その緊張状態が予測できる局面ではいつの間にか呼吸が浅くなっていませんか?
これは動物が持っている防衛本能のひとつです。
例えば、お腹をすかせたライオンとうさぎが草原でばったり出会ったとします。
ライオンは生きるためにうさぎを捕まえようとして、うさぎは必死に逃げようとします。
その時、ライオンにもうさぎにも、その体内ではこれから始まる命がけのハンティングに対応するために、脳からアドレナリンが放出され、消化器などの骨格運動には関係ない臓器の活動は一時的に低下、シャットダウンして、その代わりに筋肉中に大量の血液が供給され、全身が追いつ追われるの命がけの運動に適した状態に変わります。
呼吸は穏やかなものではなく、速い状態となりますが、それは、その後すぐに起こり得る急激な運動に適応した身体状態、つまり呼吸によって血液中に大量の酸素を急速にとりこみやすい状態に瞬時に移行したものと言えます。
ライオンもうさぎも何も考えずに、追いつ追われつのハンティングに身を投じることとなり、ライオンがうさぎをとらえるか、うさぎが逃げ切るか、で、そのドラマは終結します。そして、呼吸もいつもの状態に戻ります。
大事な場面で緊張して、手に汗をかいたりするのは、基本的には動物としての防衛本能が働いているためです。
人間と動物とで違うのは、命にかかわらない様な場面でも、それが意識せざるを得る得ないにかかわらず、自分にとって大事な場面であれば動物としての防衛本能が出てくるものですが、これは人間が高度な知性を持っている高等生物である所以です。
呼吸が浅くなるということは、この様な運動状態にすぐに移行してしているということでもあり、それは、身体にとって適切な反応であるとも言えます。
過度な緊張
しかし、大事な場面で緊張のあまり、本来の力やパフォーマンスが発揮できずに終わってしまうということがままあります。
これは、身体全体が委縮してしまって、本来の行動が無意識に抑制されてしまっているからであると考えられます。
人間と動物とで少し違うのは、ただ本能の趣くまま、力強く、速く動けばよいというわけではなく、適切な動作やパフォーマンスを発揮しなければならないわけで、そこには本能による運動状態に加えて、自己の調整能力が要求されます。
緊張とリラックス
そこで、緊張状態でも筋肉はリラックスした状態であることが求められます。
どの様な状態でも本来の能力を発揮できる様になるために、メンタル面の強化が要求されます。
メンタル強化の方法として、色々な方法が考案されています。
その様な書籍も多く出版されていますね。
メンタル強化としての横隔膜のケア
メンタル強化に関しては、あらゆる手法を試みる前に、まずは横隔膜のケアをされてみることをお勧めします。
緊張していても、本来の力を発揮できる精神状態を維持するためには、そのような呼吸法を身に付ける必要があります。
ヨガなどでも呼吸の鍛練が行なわれていますね。
横隔膜が固くなっていると呼吸も浅くなってしまい、それは動作中の筋肉にも反映されてしまい、本来の実力が充分に発揮されにくいネガティブな状態になるものと考えられます。
反対に横隔膜が柔らかく、より緩んだ状態であれば、緊張しがちな場面でも呼吸はいつもと変わらずに、動作中の筋肉は本来の適切な収縮のみを繰り返し、その能力も発揮されやすくなると考えられます。
それはスポーツに限らず、仕事など、日常生活のあらゆる場面でも同じことが言えると思います。
メンタルを強くするためには、まずは横隔膜をしっかりケアされてみることをお勧めします!
私個人の経験では効果大です!!
良好なメンタル状態は身体にも反映され、肩こりや腰痛の予防にもなりますよ。
あれっ!? 身体の状態がメンタルに反映され、メンタルが身体に反映される、というお話になりましたね。