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院長ブログ

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内臓とメンタル★内臓マニピュレーション★不安障害★福岡市西区早良区の整体院 ハンズオンセラピージョウ

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以前のブログで、内臓の調子と精神状態とは密接なつながりがあると書きました。

経験医学と言われる東洋医学では、数千年に及ぶとされる様々な事例に基づいた分析や研究によって、感情や精神の働きと内臓の関連が理論化され、体系化されています。

前々回のブログで「怒りは肝臓にたまる」ということを考察してみましたが、今回は不安障害について考察してみたいと思います。

不安障害とは、パニック障害、高所恐怖症や閉所恐怖症などの恐怖症、脅迫性障害などの総称です。
今回は、不安になる理由など何もないはずなのに不安感を強く感じるといった症状を不安障害として考えてみます。

まず、不安という感情そのものについて。何故、不安を感じる必要があるのでしょうか?

 

扁桃体

脳科学的に不安を感じるのは脳の奥にある1.5cmほどの大きさの扁桃体という部分が反応しているからです。
Amygdala_small 動物は危険な状況になると、扁桃体が急激に反応して不安を感じます。そして、次にその危険な状況を回避しようとします。
不安を感じるからこそ、危険であるその場から離れようとするし、逃げようともします。
つまり、不安感情は脳の正常な反応であり、生きていくために、危険を回避するためには絶対に必要な感情なのです。

しかし、不安を感じなければならない場面でもないのに、不安を感じてしまうのは何故か?
これは、脳の中の扁桃体が何らかの原因で過剰に反応してしまっているからです。
脳中枢はある部位が酷使され続けたりするとその部位は疲労して萎縮してしまい、本来の役割を果たせなくなったり、反対に過剰に活動、反応してしまうと言われています。

これには様々な理由がありますが、そのひとつに内臓との関係があるのではないかと考えられます。

さて、東洋医学では「不安は胃にたまる」と言われているようです。
東洋医学の考え方では、不安感を感じることが多くなると胃の調子がおかしくなる、反対に胃の不調は不安感を引き起こす原因になるとも言えます。

胃が重かったり、苦しかったりすると妙に不安感が現れてきて落ち着かなくなる、といった症状を感じることはありませんか?

 

胃とメンタル

その場合、胃の不調がメンタルに影響を及ぼしているのかも知れません。

実際に、内臓マニピュレーションによって胃のエネルギーの動きを調整していくことで、原因のわからない不安感が現れなくなったという事例が多くあります。

これは胃と不安障害には何らかの関連があることを示しています。
つまり、胃と脳の中の扁桃体は互いに影響しあっているのではないか?と考えられます。

何故、胃と不安感は関連しているのか?

個人的な見解になりますが、横隔膜と胃の位置関係によって、横隔膜の緊張やトラブルが不安障害と関連があるのでは?と考えています。

食道は横隔膜に区切られるようにして胃とつながっています。
横隔膜に穴が空いていて、食道が胃になっています。

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そのため、横隔膜が緊張していたり、固くなってしまっていると胃の位置が下垂してしまい、胃の機能低下やエネルギー低下が引き起こされるのではないかと考えられます。

そこで問題となるのが横隔膜です。

 

呼吸とメンタル

横隔膜は、呼吸によって活動する筋肉のかたまりです。

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呼吸と精神状態には密接なつながりがあり、横隔膜の動きと脳の反応が関連しているためではないかと考えられます。

お腹を使って大きく深く、ゆったりと息をする腹式呼吸には、不安や緊張をほぐし、心を落ち着かせる効果があると言われます。
これは、横隔膜の動きと、それを受けて脳から放出されるある物質が関係しています。
ゆっくりと深く大きな呼吸をすると横隔膜が動いて、筋肉内のセンサーからインパルス(電気信号)が発射され、脳幹の呼吸中枢を刺激します。
息を吐くと横隔膜が上がって多くのインパルスが発生するので、吸うよりも吐くことに意識を向けて行うことで快楽物質も増え、より高いリラックス効果が得られると言われています。

古くから修行僧の人たちは座禅で呼吸を調整する訓練を積みますし、ヨガでも呼吸が重要視されているのは、呼吸と心の動きには大きな関わりがあると考えていたからに他なりません。
呼吸を鍛錬することによって、不安感だけでなく、怒りや喜び、悲しみといった激しい感情の起伏を沈め、落ち着かせる効果が得られると考えられます。

そのように考えていくと、横隔膜が緊張していると呼吸が浅くなってしまいます。これは、横隔膜の収縮が小さくなってしまい、呼吸による脳内物質の分泌が低下してしまっている状態です。
つまり、扁桃体の過剰な反応が抑制できなくっている状態なのではないかと考えられます。

ハンズオンセラピーでは横隔膜の緊張を開放し、呼吸をより正常な状態へと回復させることを試みます。
そして、内臓マニピュレーションによって胃の自動力を調整して、そのエネルギーを引き上げることで胃本来の機能と活動力を取り戻すことで、扁桃体の過剰な反応を正常な状態へと導きます。

その際、頭蓋仙骨療法を併用することで脳内の血流が促進され、扁桃体の緊張をより効果的に緩和することができると考えます。

頭蓋仙骨3
実際に不安障害を訴えられる方は、頭蓋骨の動きが大変固くなっていたり、重くなっているケースの方が多いです。
主に後頭骨、蝶形骨の可動性を改善して脳内の血流を促進させることで、疲労して萎縮してしまっている脳中枢、この場合は扁桃体になりますが、偏頭体の過剰反応を抑制、調整することになります。

さて、横隔膜の問題として、逆流性食道炎の原因である食道裂孔ヘルニアが挙げられます。

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食道から胃に変わる区切りの部分である横隔膜の胃の部分が食道側に飛び出すように変位してしまうのですが、これも、呼吸の問題に関わることが考えられるので、不安障害との関連が考えられます。

逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニアをお持ちであって、不安障害を感じている方は横隔膜と胃のケアをおすすめするところです。

話は変わりますが、スポーツなどの場面で、ここ一番の強さを発揮するメンタルの強さ。
大事な場面で力を発揮するための強いメンタル、その秘密は実は横隔膜にあるのではないでしょうか?
一流のスポーツ選手は横隔膜の緊張が少なく、その振幅活動も大きく緩やかで、深い呼吸を日常化しているからこそ、ここ一番で適切な判断、行動がとれるのではないでしょうか?
見方を変えて、横隔膜のストレッチや座禅などによって呼吸の調整能力をトレーニングすることで、一流のスポーツ選手にも匹敵する強いメンタルを獲得することができるのではないでしょうか?

ハンズオンセラピーでは整体手技の観点から、不安障害の克服、そして、スポーツに取り組まれている方やビジネスマンのメンタルの強化にも貢献していければと考えております。

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