側頭筋の施術
側頭骨とめまい
私は内側翼突筋の施術によって自身のめまいを克服したのですが、何故、内側翼突筋とめまいが関係しているのか?
私自身、疑問だったのですが、オステオパシーの頭蓋仙骨療法においては側頭骨とめまいが関係しており、側頭骨の施術によってめまいが改善した事例が多いようです。
側頭骨と側頭筋
側頭骨と言えば側頭筋という筋肉がしっかり付着している場所であり、この場合、側頭筋の拘縮やトラブルが側頭骨の変位をもたらし、側頭骨に内蔵されている三半規管に影響を及ぼしてめまいが起きる、と考えるのが妥当です。
側頭筋は頭蓋骨の側面から始まり下顎の筋突起までくっついています。
下顎では咬筋に隠れているけれど、顎の外に付いています。これに対して内側翼突筋は内側に付いています。
側頭筋が下顎の外側、内側翼突筋は下顎の内側で、わかりやすく言うと表と裏の関係にあります。
表の側頭筋、裏の内側翼突筋
この様な位置関係が顎の動きとして筋肉同士の緊張や弛緩作用に関与しているのではないかと考えられ、私の場合は内側翼突筋を施術してその拘縮を緩和させることが、結果として側頭筋の拘縮を緩和させたのはないかと考えられます。
つまり、内側の筋肉を施術することによって外側の筋肉の問題を緩和させた、ということです。
内側翼突筋と側頭筋は影響しあう関係にあるのではないかと考えられ、だから、内側翼突筋の施術によって側頭筋の拘縮が緩和して、側頭筋の拘縮が緩和することによって側頭骨の問題が軽減して、結果、めまいが解消したのだと思います。
現在は直接、側頭筋の施術を行なうことによってより速やかで効果的な施術効果を発揮することが出来るようになっております。
側頭筋の影響
側頭筋は頭蓋骨に存在する筋肉としてはボリュームもあり、収縮力も強く、その点から想定するに頭蓋仙骨系と言われる頭蓋骨の問題に深く関与していると思われ、側頭筋の施術によって頭蓋仙骨系に起因する問題がより効果的に改善していく可能性が高いと考えられます。
めまいだけではなく顎関節の問題、頭痛や頭重感などに対しても側頭筋の施術が有効に作用してくれるものと考えます。
コロナ禍以降、その後遺症のひとつに頭にもやがかかったようないわゆるブレインフォグという症状がありますが、私見では側頭筋の関与があると考えており、次回、コメントしたいと思います。